からだに良いとされる油
●加熱用
【米油】
日本で売られている米油は殆どが100%国産で、遺伝子組み替えではない油なので安心、安全と言えます。
オメガ9というオレイン酸が豊富でビタミンEの含有量が多く抗酸化物質が含まれていて、加熱用に使いやすいのが特徴です。
加熱に強くリーズナブルな値段設定なので、たっぷり使いたい揚げ物に使う時は米油がオススメです。
【ココナッツオイル】
私が普段の加熱調理に使っているのがココナッツオイルなのですが、酸化しにくく熱に強い油で、女優のミランダ.カーさんが愛用していることから大注目されました。
あらゆる油脂の中でもお勧めの優れたオイルだと思います。その優れた効果として、ココナッツオイルに含まれるラウリン酸という成分は、母乳にも含まれていて、ウイルス、細菌から守ってくれて、免疫力を高めてくれます。
また、ラウリン酸は腸内の善玉菌の餌になるものを作ってくれるので、腸内環境を整えて、腸のぜん動運動を促進させ便通が良くなります。
通常の肉類に含まれる飽和脂肪酸と異なり、ココナッツオイルに含まれる中鎖脂肪酸には、消化吸収がすみやかで分解が早いのが特徴です。素早くエネルギーになるので、脂肪燃焼効果の高い脂質と言われています。
【オリーブ油】
良質なオリーブ油もオメガ9脂肪酸で、オリーブオイルに含まれるオレイン酸は、善玉コレステロールの値を下げずに、悪玉コレステロールの濃度を下げる働きがあり、生活習慣病予防に効果的なことが知られています。
ビタミンEやポリフェノールを多く含まれているので抗酸化作用があり、シワやしみの原因になる活性酸素のダメージを抑えてくれます。ただし、市販で出回っている安価なものは、酸化していたりポリフェノールなどの良い成分が足りないとか、品質の悪い物が多いので購入の際にはしっかり選ぶ必要があります。
実は、世界の多くの国々がIOCに加盟し、その基準によってオリーブオイルを区分けしている中、日本だけはIOCに加盟せず、JAS(日本農林規格)の基準に合わせてオリーブオイルを区分けしていて、日本の基準はあまいのでその点を踏まえて選ぶ必要があります。
選び方としては、
1. 遮光瓶に入ったものを選ぶ
2. オーガニック認証マーク(化学肥料や農薬を使わずに生産された商品だと保証する)がある物を選ぶ
3. 酸度が0.8%以下であるかチェック
英語表記だと、acidやacidityという表記が目印になるはずです。
4.コールドプレス製法で作られているか
高音で抽出されたオイルは栄養成分が少なく、トランス脂肪酸が発生している可能性があるので、コールドプレス(低温圧搾)製法で、非加熱か30度以下の低音で処理されたものを選ぶようにしてください。
【カメリナ油】
アブラナ科の植物カメリナサディバの種子を圧搾しぼりし、精製することでクセのない味に仕上げたオイルです。
「オメガ3:オメガ6:オメガ9」が「2:1:2」と理想のバランスで含まれています。
酸化に強いので加熱調理でき、開封後も常温で保存できるので、複数の油を使い分ける必要がなく、手軽にお使いいただけます。
【加熱に強い飽和脂肪酸 (GHEE)ギー】
バターから水分と乳糖やカゼインなどのタンパク質を取り除いて煮詰めたオイルでほぼ99%以上を油にしたもので、常温で保存のきくオイルです。
バターとギーの違いは、ギーには乳糖とガゼイン(牛乳のタンパク質)が含まれていないので、牛乳が苦手な乳糖不耐性(乳糖を分解できない)の人にも安心して使えます。
加熱に強く、高温でも焦げにくいのが特徴です。
栄養価は、バターにも含まれるビタミンAビタミンEが豊富で、抗酸化作用により肌の老化を防いでくれます。
また、中鎖脂肪酸と共役リノール酸(CLA)が含まれているので、エネルギー効率が良く体内の分解が速く皮下脂肪になりにくい脂質です。
また、短鎖脂肪酸も含まれているので、腸内の悪玉菌の増殖を抑えて大腸の炎症を軽減する効果があります。
ギーは人間に必要な油がバランス良く詰まっていて、アーユルヴェーダにおいて何千年も使用されている万能オイルで、細胞レベルで組織に栄養を与え脳の活性化にもいいと言われています。
からだにいいからと言って、摂りすぎも腸への刺激となるので、ギーの1日の適切量は小さじ1〜2杯がいいとされています。
健康のために1日一杯のバターコーヒーなど、オススメですよ。